ビジネスでDropboxを活用し業務を効率化するには

2019/03/19
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近年、オンラインストレージ(クラウドストレージ)を導入し、業務効率の向上を図る企業が増えています。オンラインストレージはパソコンやスマートフォンなどの端末から簡単にアクセスできる他、データの作成や保存、編集、ファイル共有などに対応しているため、作業負担を軽減することが可能です。そんなオンラインストレージの中でも、特に活用されているツールが「Dropbox」です。2008年から提供が開始され、シンプルな構造と誰でも簡単に扱える操作性の良さから、多くの企業に選ばれています。 今回は、Dropboxの導入を検討している企業に向けて、Dropboxの概要、Dropbox Businessの特徴と料金形態、活用方法などについてご紹介します。

Dropboxとは何か

Dropboxを導入する前に、まずはDropboxの基本的な情報を押さえておきましょう。

Dropboxの概要

Dropboxは、インターネット上にデータを保存できるオンラインストレージ。大量のデータをフォルダで管理でき、IDとパスワードが分かればどの端末からでもアクセスが可能です。また、容量の大きいデータを複数人で共有できる他、特定の人だけがアクセスできる共有フォルダを作成したり、Dropboxユーザー以外の方でもアクセスできるようにファイルを公開したりもできます。
さらに、Dropboxにアップロードできるファイル形式は多岐にわたり、「jpeg」や「png」などの画像ファイルはもちろん「mp3」「wav」などの音楽ファイル、「mp4」「m4v」などの動画ファイル、「Excel」「Word」「PowerPoint」などのオフィスファイルも共有できます。共有リンク(URL)を周知すれば簡単にデータを共有できる他、ダウンロードの際は自動でzip化されるため、データをやり取りする機会の多いビジネスパーソンとって心強い味方となるはずです。

Dropboxが提供する4つのプラン

Dropboxで提供されているプランは、「Dropbox Basic(以下、Basic)」「Dropbox Plus(以下、Plus)」「Dropbox Pro(以下、Pro)」「Dropbox Business(以下、Business)」の4種類です。
Basic、Plus、Proは、主に個人向けのプラン。Basicが容量2GBの無料プランなのに対し、Plusは容量1,024GB(1TB/月額1,200円)、Proは2,048GB(2TB/2,400円)の有料プランです。

一方でBusinessは、企業向けに開発されたDropboxです。企業では多くの人がDropboxにアクセスしてデータのやり取りを行うため、高度なセキュリティと管理機能が必須。その点、Businessは企業で求められるセキュリティと管理機能を備えているため、不正アクセスを防ぎつつ安全に活用することが可能です。
複数のメンバーで利用することを前提に作られていることから、メンバーをグループごとに分けて管理したり、ファイルにコメントを残したりと、個人向けのDropboxでは行えないさまざまな機能が搭載されています。チーム、企業の規模に合わせて、3つのプランから選べるのも嬉しいポイントです。

なお、Businessはプランによって料金形態などが異なるため、別途以下で解説します。

Dropbox Businessの3つのプラン

企業向けに開発されたBusinessには、「Dropbox Business Standard(以下、Standard)」「Dropbox Business Advanced(以下、Advanced)」「Dropbox Business Enterprise(以下、Enterprise)」の3つのプランがあります。以下にて、それぞれのプランの概要をご紹介します。

Standard

Standard は、10人規模の小規模な組織や中小企業におすすめです。また大手企業であっても、部署・部門別に導入したり、全体で3,000GB(3TB)以内に収まるデータのやり取りを行ったりする際に重宝します。

Advanced

Advanced は、特定のメンバーに管理者権限を与えてグループ単位でデータの管理が行えるため、使用する人数が多く、高度な管理機能を必要とする企業におすすめです。サポート体制が充実しており、メールやチャット、電話によるサポートも受けられるため、初めてDropboxを導入する企業でも安心です。

Enterprise

Enterpriseは、大手企業向きのDropboxです。機能や操作方法は他の2つとほとんど変わらないのですが、契約方法や料金プランが異なるため、導入の際はDropboxの提供元に確認しましょう。

Businessは、個人向けのBasicとPlusの機能がすべて搭載されています。高度なセキュリティのもと複数人でデータの保存・管理・共有・閲覧・操作が行える他、アカウント内でメンバーリストを作成したり、トラッキング機能によってメンバーのDropbox内での動向を追跡したりすることも可能です。

使用規模が広がってもアカウントの管理・共有がしやすいため、オンラインストレージを活用して業務の効率化を図りたいという方は、ぜひDropboxの活用を検討してみてください。

Dropbox Businessの料金・利用方法

Dropbox Businessの導入を検討している企業担当者の中には、「料金形態や容量が気になる」という方もいるのではないでしょうか。以下にて、Businessの月額料金と、使用できる容量の大きさをご紹介します。

Businessの料金形態

「Enterprise」は料金・契約ともに形態が異なるため、ここでは「Standard」と「Advanced」の料金形態をご紹介します。

・Standard
価格:1,250円(税抜)(1ユーザー/月)
契約:年間契約・月払い

・Advanced
価格:2,000円(税抜)(1ユーザー/月)
契約:年間契約・月払い

Dropbox Businessのデータ容量

1ユーザーにつき1TBの容量が提供されますが、必要に応じて容量を追加することが可能なため、実質、利用できるデータ容量は無制限ともいえます。(容量追加は別途費用が必要です)

Standard およびAdvanced は、最小3ユーザーからの契約です。別途申し込みを行えばユーザー数を1人ずつ増やせるので、使用する人数が増えた場合も問題ありません。
この他、ファイルの復元といった機能の使用制限がないため、個人向けのDropboxよりもより安全にデータ保存・管理が可能です。

Dropboxの活用方法(便利な使い方)

Dropboxを導入・活用することで、作業環境が劇的に変わります。そこで以下にて、Dropboxの機能の中から、特に企業の業務効率アップにつながる活用方法を4つご紹介します。

ファイルが常に最新

パソコン向けのデスクトップアプリケーションを使用すれば、指定フォルダに保存したデータが自動的にDropboxに同期されます。バックアップ操作を行わなくても常に最新のデータがオンライン上に保存されるため、いつでも、どこにいても最新のデータを編集して仕事することが可能です。
例えば、職場のパソコンからDropboxにデータを保存し、自宅のパソコンやお手持ちのノートパソコンで仕事の続きをすることもできます。

削除や上書きしたデータを復元できる

作業中に誤ってデータを削除してしまった、または上書きしてしまったという場合でも、Dropboxならバージョン履歴という機能によって復元することが可能です。BasicやPlusなどの個人向けは30日間の保存期限がありますが、Businessなら120日間までさかのぼることができるため、重要なデータが消失するリスクを軽減できます。

リアルタイムでの共同作業ができる

Dropboxは、複数のユーザーがリアルタイムで同一ファイルを編集することが可能です。ネット環境さえ整っていれば、離れた場所にいても共同作業が行えるため、スカイプなどで打ち合わせをしながら企画書や議事録を作成することもできます。

オンライン上でオフィスファイルを編集できる

DropboxはMicrosoft Officeと連携しているため、保存しているオフィスファイルをDropbox上で編集することが可能です。WordやExcel、PowerPointなどのソフトを持っていない方でも編集できるので、外出先での作業もよりスムーズに行えます。

このように、Dropboxはさまざまなシーンで役立ちます。データの保存や管理、編集などの基本的な操作に加えて、同期や共有、復元などの操作が行えるようになれば、作業環境がより快適になり、業務効率アップにつながるはずです。

Dropboxを導入して作業しやすい職場環境を作ろう!

Dropboxを導入・活用すればデータの保存・管理・共有が楽になる他、仕事を行う場所の制限がなくなるため作業環境と業務効率の向上につながります。Dropboxはチームや企業の規模によって導入するプランを選べるため、一部のチームで試験的に導入し、良ければ本格的に導入するという流れもおすすめです。Dropboxの導入を検討している企業担当者の方は、ぜひ上記を参考にしてみてください。

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