Mac用とWindows用のOfficeの違いとは?特徴とプランの選び方

2019/05/14
NEW

社内でMacとWindows両方のパソコンを使っている場合、WindowsではMicrosoftのOfficeを使用し、Macでは別のOfficeソフトを使用していることがあります。別々のOfficeを使用していると思わぬトラブルを招くことがありますが、MacでもMac用のMicrosoft Officeを使用すればスムーズな共同作業が可能です。 そこで今回は、Mac使用者の方に向けて、Mac用のOfficeの特徴やWindows用との違い、数あるOffice製品の中からどれを選べばいいのかについてご紹介します。

Mac用Officeの4つの特徴

文書作成アプリケーションや表計算アプリケーション、メールアプリケーションなどがセットになったOfficeは、Microsoftから提供されているものが広く使われています。MicrosoftのOfficeにはMac用も提供されており、社内でMacとWindows両方のパソコンを使っている場合は、MacのパソコンでもMicrosoft Officeを使うと便利です。Mac用のOfficeには、以下の4つの特徴があります。

Windows用と互換性がある

Macで使えるフリーソフトのOfficeスイートには「OpenOffice」や「LibreOffice」などがありますが、これらのソフトを使って作成したファイルをMicrosoft Officeで開くと、ファイル破損や文字化けなど互換性のトラブルが起こる可能性があります。また、見た目の違いや機能性の差により、お互いに扱いにくさを感じることもあります。

しかし、Mac用のMicrosoft Officeなら互換性のトラブルの心配はなく、ファイルの見た目も同じです。そのため、MacとWindows両方のパソコンを使っている会社でも、効率的に共同作業や情報共有が行えます。

Windows用と変わらない操作性

従来のMac用Officeには、タブに表示される機能の構成がWindows用と違っていたり、ショートカットキーが異なっていたりなど、見た目や操作性が異なる部分が多々ありました。
2016年版からはMac用とWindows用の共通化が進み、見た目や操作性に大きな違いがなくなっています。ショートカットキーが見直され、Windows用とほぼ同じ感覚で操作が行えるようになったのも大きなポイントです。

Macに適した使いやすさ

2016年版からのMac用Officeでは、Mac独自の仕様に合わせた快適な操作性も設計されています。例えば、トラックパッドの操作による拡大縮小、フルスクリーンモード、スプリットビューへの対応などです。また、多くのMacに搭載されているRetina Displayにも対応しており、ドキュメントのテキストや画像を鮮明に見ることができます。

クラウドとの強力な連携

Mac用OfficeはWindows用と同様に、Microsoftが提供するクラウドストレージサービスのOneDriveとスムーズに連携できるように設計されています。保存場所にOneDriveを直接指定すれば、ファイルを開くときもOneDriveのアプリケーションから直接開けます。また、パソコンがオンラインのときはファイルがすぐにクラウドにアップロードされるため、他のデバイスですぐに作業を引き継ぐことも可能です。

OneDriveに保存しておけば、共同作業もスムーズです。OneDrive上にあるファイルを共有設定にすると、ファイルを開くためのURLが作られます。それを共有したい相手に送れば、相手は自身のデバイス内のOfficeでファイルを編集できます。相手が内容を修正すればすぐにこちらのパソコン上にも反映されるため、時間のロスがなく素早い共同作業ができるのです。

Mac用とWindows用のOfficeの違い

Mac用とWindows用のOfficeでは、WordやExcel、PowerPoint、OneNote、Outlookなどの主要なアプリケーションは共通して使えます。しかし、Mac用のOfficeではAccessとPublisherの2つのアプリケーションは使用できません。AccessとPublisherについてご説明します。

大量のデータを保存・活用できるAccess

Accessはデータを表形式で保存し、必要に応じてデータを取り出したり集計したりできるデータベース管理ソフトです。
Excelでも表を作成してAccessと似たようなことができますが、Excelはひとつのワークシートの最大行数が104万8,576行という制限があります。一方、Accessには保存件数の制限がないため、ひとつのデータベースに多くの情報を蓄積したいときに役立ちます。

大量のデータを保存し、効率的に活用できるデータベース管理ソフトが必要という場合は、Windows用のOfficeでAccessを使いましょう。ただし、Excelでも簡易的なデータベース機能が使えるため、「データベースの充実した機能が欲しい」という場合でなければAccessは不要です。

カタログ、チラシ作成ができるPublisher

Publisherはデザイン性の高い文書を作成できるアプリケーションです。カタログやチラシなどの印刷物の作成に適しており、テキストの装飾や画像・図の配置、加工を得意としています。
Publisherを使ってカタログやチラシなどの印刷物の作成をしたいときは、Windows用のOfficeが必要です。ただし、機能性は落ちますがWordやPowerPointでも印刷物の作成は可能です。

Office 2019とOffice 365の違い

Mac用に提供されているOfficeの種類は、パッケージ版とサブスクリプション版のOffice 365に分けられます。パッケージ版は数年ごとに新しい製品が登場しており、2019年現在で最新はOffice 2019 です。
ここでは、Office 2019とOffice 365を4つの視点から比較します。

コスト

法人向けプランの「Office Home & Business 2019」の価格は34,800円(税別)です。Office 2019は1回支払えば永続ライセンスを取得でき、無制限で利用できます。

一方、Office 365は月間または年間の契約制です。毎月、あるいは毎年料金を支払うことになりますが、パッケージ版よりも初期費用を安く抑えられます。スタンダードな法人向けプランである「Office 365 Business Premium」の価格は1年契約で16,320円(税抜)です。

使用できるデバイスの種類

Office 2019は、同一ユーザーが使用する合計2台までのWindowsPC/Macにインストールできます。一方、Office 365は使用できるデバイスの数が多く、1ユーザーあたりパソコン5台、タブレット5台、スマートフォン5台の計15台で使用できます。

アプリケーションの種類

Office Home & Business 2019で使えるアプリケーションの種類は、Word、Excel、PowerPoint、Outlookの4つです。
一方、Office 365 Business PremiumではWord、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlookの5つに加えて、以下の法人向けアプリケーションやサービスも使用できます。

・Exchange Online
独自ドメインでのメールの送受信や、Outlookと連携してスケジュール管理などができる一般法人向けの電子メールサービスです。

・OneDrive for Business
1ユーザーあたり1TBという大容量のオンラインストレージを利用できるアプリケーションです。Office 365で作成したファイルを全て保存しておけるため、チームでのファイル共有と共同作業を簡単に行えます。

・SharePoint Online
様々な情報を効率よく共有、管理するポータルを作成できるサービスです。社内、社外向けのWebサイトを作成して、文書の管理や掲示板としての活用などができます。

・Skype for Business
オンライン会議に250名までのユーザーを追加できるビジネス向けのWeb会議システムです。

・Microsoft Teams
Office 365で提供されているアプリケーションの重要な機能をひとつに集約できるサービスです。ユーザーごとに機能をカスタマイズできるため、チーム別でコミュニケーションスペースを作ることができます。

アップデート、テクニカルサポートの種類

Office 2019ではソフトウェアの脆弱性を修正するセキュリティの更新は利用できますが、新機能の取得はできません。一方、Office 365は常に最新のバージョンにアップグレードされるため、最新の機能をいつでも利用できます。

また、Office365では電話やチャットでのサポートが無料で受けられます。通常は有料で行われているテクニカルサポートも無制限で何回でも利用できるので、Officeに慣れていない社員が使う場合でも安心です。




MacとWindowsの両方に対応しているOffice 365がおすすめ

社内でMacのパソコンを使用している場合は、Windowsのパソコンと同じアプリケーションが使えるMicrosoft Officeをインストールしましょう。互換性のあるOfficeソフトを使うことで、共同作業をスムーズに行えます。

Microsoft Officeの中でも、Office 2019とOffice 365をコスト面で比べると、買い切りであるOffice 2019の方がおすすめです。Office 365は利用を継続するたびに料金を支払う必要があるため、長く使えば使うほどOffice 2019の方がお得になります。

一方、Office 365の方は、MacとWindowsの両方にインストールできる、Office 2019よりも使えるアプリケーションの種類が豊富、常に最新版が利用できる、など様々なメリットがあります。充実したサービスを利用するなら、Office 365がおすすめです。
Mac用Officeの操作性やWindowsとの共同作業のしやすさを確かめたい場合は、無料試用版を試してみてください。

キーワード