プロジェクト管理の目的は?うまくいかないときの解決方法について!

2018/11/06
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プロジェクト管理をうまく進めていくには、どういったことをしなければいけないのでしょうか。進め方やその意味を理解しなければ、プロジェクト全体の管理をすることは難しくなっていくことでしょう。このページでは、プロジェクト管理の方法やツールを活用した悩みの解決法をご紹介していきます。

プロジェクト管理の目的

プロジェクト管理と聞くと、「仕事内容は企画を最初から最後まで管理することだな」と、なんとなくのイメージを持っている方もいると思います。しかし、きちんと理解していない状態でプロジェクトを進行していくと、思わぬ所でつまずく可能性が出てきます。プロジェクトが難航していると感じたら、基本的なことを見直していきましょう。

プロジェクト管理とは

プロジェクト管理は企画が完了するまで、製品ができ上がる過程を見守ることだけが仕事ではありません。予算・納期・仕様(品質)のQCDを守るために管理することが大前提だと考えてください。しかし、それを当たり前のように遂行するだけでは普通以上の製品はできず、顧客は会社に対しても製品と同様の印象しか受けません。
顧客が求めるものは日々変わりつつあります。高品質・低コスト・短時間で作れば良いというものではなく、オリジナル性や適切なタイミングでの提供など、要望は様々なものがあります。それらをまとめて製品の「品質」と捉え、プロジェクトを進めていく必要があります。プロジェクトを進行していく上で、完遂までのプロセスも重要なものになるため、QCDを管理しつつ納期のタイミングなどを適切に判断しながら遂行していきましょう。

管理をする目的

顧客の要望は「高品質・低コスト・短時間」に加えて「オリジナル性」などが挙げられ、その要望は追求するほどコストも上がっていきます。しかし、企業はあくまでも「利益」を上げることも必要とされるので、プロジェクト管理では利益率を上げるためにコストを最小限まで削減する努力をしなければいけません。
品質を落とさずにコストを削減するのは、決して簡単なことではありませんが、周りをよく見渡しコストの無駄を発見することも、プロジェクト管理をする目的の1つと言えます。

プロジェクト管理の方法

プロジェクト管理をしていく中で、管理しないといけないと言われている項目が10個あります。その項目を1つずつ確認していきましょう。

管理しなければいけない項目

1.コスト管理…原価や予算などプロジェクト全体にかかるコストを管理
2.調達管理…仕入れなどを管理し調達の遅れなどから発生する遅延を防ぐ
3.リスク管理…発生すると考えられる問題に対して予測・備え・回避を行うこと
4.スコープ管理…「何を行うか」「何を作るか」と2つの方面からプロジェクトの指針を明確化させること
5.要員管理…メンバーの状況把握・タスク管理し適切な人材を振り分け管理すること
6.コミュニケーション管理…メンバーのコミュニケーションを管理して円滑な進行を促す
7.スケジュール管理…計画と実績を管理して変更があった際には対応できるように管理
8.品質管理…品質そのものの管理だけでなく品質テストなどを効率よくするためにスケジュールを管理
9.ステークホルダー管理…顧客や仕入れ先などの外部とメンバーや関係者などの内部の関係性を管理しプロジェクトを進めていくこと
10統括管理…細分化されたプロジェクトの全体を把握し指揮を執り推進していく

管理方法

プロジェクト管理で見るべき項目は、数も多く内容も細々としたものになるため、1つひとつ見ていくとそれだけで1日が終わってしまいます。そうならないためにも、基本的なプロジェクトの管理方法を見ておきましょう。

・タスク化、リスト化
目的を確認、明確化するようにして、必要なことはタスクやリストにまとめて振り分けておきましょう。特に何が○○個必要など数字にして出すことがおすすめです。
・進捗状況の把握・調整
期日までにどこまで進んでいないといけないのか確認することが大切です。もし、期日に間に合わない場合は、スケジュールや人員の調整が必要になります。
・タスクの更新
タスクを更新せずに残したままだと、どこまで進んだか分からず現場が混乱してしまうため、消化するたびに更新しておきます。また、タスクを確認することにも時間がかかり、無駄な人件費が発生しないようにすることも大切です。

ツールでプロジェクト管理の悩みを解決

プロジェクト管理に関係するよくある悩みの中で、1番多いことが「タスク管理と全体の進捗状況が把握しきれていないこと」です。メンバーに仕事を割り振るために、様々なことをタスク化することはよくあります。しかし、割り振るタスク量が少なくとも、人数が多くなればその分だけ膨大なタスクになります。また、全員が期限内に100%完了したら問題はありませんが、うまく進める方が難しいため進捗状況をキッチリ把握していないと進行が破綻する可能性があります。
他にも、状況が把握しきれていないと、問題の発見が遅れることも予想できます。このタスクを把握していないことにより、期限が超過していることも確認するまでに時間がかかり、プロジェクトの進行に遅延が発生して最悪取り返しがつかない状態になる…という状況も考えられるのです。
プロジェクト管理をする専用のツールを使わないことで、こういった悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?

ツールによるプロジェクト管理

プロジェクト管理の悩みを解決する上で、ツールによって解決する問題は多くあります。特に、ツールを導入する最大の利点は、現在の進捗が可視化できることです。「現在、どのメンバーがどの工程を実行しているのか」「どのような状況であるか」を把握することでプロジェクトの進行度合いが分かります。進行が遅れているメンバーがどういった問題に引っかかっているのかも、すぐに確認ができるため問題の早期発見に繋がります。プロジェクトを進行することで問題や課題が発見・発生することはあります。ここで、ツールを使うことにより、タスクを更新して人材を見直して適切な箇所に割り振ることが可能です。

【ツールを使ってできることまとめ】
・可視化による全体の把握
・問題の早期発見
・全体の見直し

また、ガントチャートをExcelで作成している人もよく見かけますが、ツールによっては実績を打ち込むだけで更新が可能なものもあるため、時間短縮に繋がるものはどんどん使っていきましょう。

導入事例

ここからは、プロジェクト管理ツールのMicrosoft Project Onlineを導入した大手自動車会社の事例をご紹介します。

「年間600時間の削減ができた」と自動車会社の研究所員の方は言います。紹介する自動車会社では、2015年からMicrosoft Project Onlineを導入し、今までExcelで管理していたプロジェクト管理を専用ツールに変えるだけで、1つの課だけで業務時間を600時間削減することに成功しました。その削減した時間は研究に力を入れることができるようになり、さらにタスクの可視化で適切に期限前にアラートを出すことが実現して納期前に慌てることも少なくなり品質の向上に成功しました。
全員で状況を確認することが可能なので、問題がある箇所には適切に助言や早期の対策をとることができ、問題が小さい時期に情報共有・対策をとれるのがMicrosoft Project Onlineを使う大きなメリットです。
自動車会社では、Microsoft Project Onlineを使うことのメリットを大きく感じ、すべての課で導入を検討しているようです。今までのノウハウをプラスし、さらなる躍進が期待されます。

ツールを活用してプロジェクト管理の質を上げよう

プロジェクト管理の問題を、ツールを使いながら解決に導けるように導入事例を交えながら解説させてもらいました。ツールを使うことで1番大切なことは、個人の負担が軽くなるということです。メンバーの状況を把握して人員調整で負担軽減ができることはもちろん、管理する側の負担も最小限に抑えられるので、プロジェクトの途中で息切れすることが少なくなります。ツールを使い全体を把握して、プロジェクト管理の質を上げていきましょう。

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