初心者必見!BIツールとはなにか?メリット・デメリットを知ろう

2018/11/20
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2000年代に入り急速にシェアを拡大しているBIツールですが、いまだ導入できていない企業は少なくありません。また、一度は導入に踏み切ったものの、うまく運用に乗せられずに結局失敗してしまったという企業もあるでしょう。そこで今回は、BIツールについて詳しく知りたい、導入に向けて検討したいというみなさんに、BIツールの基礎、メリット・デメリット、ツールの選び方までわかりやすく解説いたします。

BIツールとは?

BIツールの「BI」とは、「ビジネス・インテリジェンス」の頭文字です。ビジネス・インテリジェンスとは、会計システムや販売管理システムなどによって社内に蓄積された膨大なデータを分析し、その結果を経営の意思決定に活用することを指します。そして、それらの分析したデータを可視化してわかりやすくするシステムが、BIツールです。
1990年代頃には、一部の専門家だけが使っていたシステムでしたが、現在では専門家や経営者層だけでなく、部門リーダーや一般社員でも活用できる便利なツールとして利用者が増えています。

4種類のBIツール

BIツールというのはひとつのソフトを指す言葉ではなく、4種類のツールに大別されます。ここからは各ツールの機能や特徴について説明していきます。

1.レポーティングツール

レポーティングツールは、問題が起こる兆候を事前に検知することを主な目的としています。日々の活動記録からKPIを監視し、異常が発見された場合にはアラートが表示されます。タイムリーに状況の分析・評価を行えるため、問題が起きる前に対処することが可能です。

2.OLAP分析ツール(オンライン分析処理ツール)

OLAP分析ツールは、問題が起きてしまった後に、その要因を分析・検証することを目的としています。多様な視点から情報を深く掘り下げ、解析することで問題を解決するための方法を発見できます。

3.データマイニングツール

データマイニングツールは、次に実行すべきアクションのヒントを得ることを目的としています。様々なデータを分析することで、問題の対処に利用できそうな未知の情報を探し出してくれます。データ間の関係や傾向など、専門的な解析手法を用いて導き出してくれるため、今後の対策や施策を練りたいときに有用なツールです。

4.プランニングツール

プランニングツールは、予算編成計画を比較したり、シミュレーションを行ったりすることを目的としています。What-if分析により、過去のデータから予算計画の根拠を得られます。

BIツールのメリットとデメリット

BIツールには、メリットとデメリットがあります。導入をする前に確認しておきましょう。

メリット

BIツールは、過去に蓄積されたデータの分析によって成り立っています。そのため、顧客とどのようなコンタクトをとってきたか、という情報も当然含まれています。成約や購入に至る直前の顧客の動向や、数カ月前の顧客の動向などをさかのぼれば、成約につながるであろうホットリードの抽出に利用できます。このように、常に自社のベストプラクティスを生み出せるというのは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
さらに、BIツールは、営業支援システムや顧客管理システムなどを先に導入していれば、それらと連携し、より高精度のデータ分析を行うことができます。一般社員でも利用できるため、全社的な運用を進めれば現場のプロセス改善にも一役買ってくれるでしょう。
よく比較されるExcelと比べてみても、データ分析においてはBIツールのほうが優れていると言えます。複数のデータの項目を組み合わせてグラフを作成できるほか、レポートの作成スピードも圧倒的に速いため、結果的に人件費の削減にもつながります。

デメリット

導入すると非常に使い勝手の良いツールですが、導入するための体制をしっかり整えておかないとうまく運用できずに終わってしまうケースもあります。パソコンやスマートホンの初期設定と同じように、導入時には最低限の知識が必要になり、統計分析の知識に長けている社員がいない場合は苦戦してしまう部分も多いでしょう。
また、コストの増加をデメリットと捉えることもできますが、しっかり運用に乗せて顧客のニーズを経営の意思決定にすぐさま反映できるようになれば、企業にとって大きなリターンも期待できます。「コストパフォーマンスがいい」と言えるかどうかはBIツールの選び方も影響してくれます。

BIツールの選び方

BIツールの良し悪しを把握した後は、目的にあわせたツール選びです。ここでは、どのようにしてBIツールを選べばいいのか、ポイントをご紹介していきます。

目的と機能がマッチしているか

既にご紹介したように、BIツールには4つのタイプがあるため、自社の目的にあわせたものを選ばなければせっかくのツールが十分にパフォーマンスを発揮できません。まずは社内で扱っているデータを把握し分析対象を明確にしましょう。不要な機能を省けば導入の費用も抑えられます。

自社のデータはどのような状態にあるか

社内で扱うデータについては、内容を把握することはもちろん、どのシステムを利用しているのかも調べておかなくてはいけません。例えば、Excelを使用しているのであれば、Excelと互換性のあるツールを選ぶなど、データのインポート方法についても下調べが必要です。

利用者にあったUI設計であるか

BIツールは、誰が使うのかによって使いやすいUIが変わってきます。現場の社員や部門リーダーなどが使う場合は、できるだけシンプルなUIが使いやすいですし、専門部署の担当者が使うのであれば細かな分析ができたほうが使い勝手が良いかもしれません。このように、利用者の属性を考慮することもBIツールを比較する上で大切な要素になります。

集めたデータを無駄にしないためのBIツール

どれだけ顧客のニーズやデータを集めても、結局経営に活かせていなければ意味がありません。また、膨大なデータを分析するのに従来通りExcelだけを使っていては、かなりの工数を費やしてしまうことも確かでしょう。作業によってはExcelのほうが向いていることもありますが、多方面からのデータを常に最新の状態に更新し続け、信頼性の高いレポートを作るにはやはりBIツールが優秀だと言えます。
この機会にぜひ、BIツール導入を具体的に検討してみてはいかがでしょうか?

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